
香港空港の雰囲気がいつもと違うと感じたのは、圧倒的に人が少なかったところ。どんな時でも人々があふれている空港で、911事件の翌日でさえ多くの人が行き交っていたというのに、この日は春節の前日、つまり大晦日なのにとても静かだったことに違和感を覚えました。

そしてホテルにチェックイン後、街へ出るとなんとなく道が暗く、ほとんどのお店が閉まっているし人影も少なくて不気味。しかしこの時はまだ何も知らず、前日1月23日に中国武漢市が封鎖されて香港でも新年を祝うイベントが中止になっていたということを知ったのは何日か後のことでした。

夕食のために周辺を歩いてみたけれど、営業している飲食店が見当たらなくて引き返し、唯一看板が輝いていた、ホテルから1ブロック先にある中国料理店『蓮香茶堂』でテイクアウト。

蓮香茶堂は創業100年以上の飲茶で有名なお店です。エビとセロリのカシューナッツ炒めHK$130、酢豚HK$88、福建炒飯HK$128、合計HK$346(約4,800円)を注文。美味しかったです。

翌日はスーツケースをホテルに預けてお散歩へ。街は驚くほど静まりかえっているのに「日本だってお正月はこんなもんだよね」と、コロナの影など考えもせずに能天気な会話してたな…。

さて、ホテル横の坂道を少しのぼっていくとハリウッドロードと交差します。
左(東)は中環方面、右(西)へ向かえば上環方面で5分ほど進むと『文武廟』。春節の初詣に集まってきた地元の人たちが大勢居て、ここだけは賑やかでした。

文武廟は香港最古のお寺として大切にされている道教寺院。文学の神・文昌帝と武道の神・関帝(関羽)が祀られていて文武両道のご利益があるらしく合格祈願に訪れる人が多いということです。

天井からぶら下がる無数の渦巻き線香が壮観。真ん中の紙に願いごとを書いて、燃え尽きたとき神様へ思いが届くらしいです。お百度参りのラクラクプランみたいなものかな?大きなお線香が燃え尽きるまで1ヶ月かかるのだとか。
最寄り駅は上環駅になり450mと歩ける距離だけど長い階段を上ることになるので覚悟が必要です。

お参りの後はハリウッドロードを中環方向へ歩いて、香取慎吾が描いたウォールアート(壁画)を探しました。ハリウッドロードは、香港島ミッドウエストエリアの上環と中環を繫ぐ長い道路。香港が開港したときからある道路なので歴史は古く(といっても200年程度)、アンティークショップが並んでいるうえ様々なウォールアートも観ることができる歩くだけでも楽しい道…

…のはずなのに、壁画の前でポーズを取っている人は少ないし、商店が閉まっていて寄り道もできないのでひたすら歩くことになりました。

そして慎吾君の壁画を発見。世界一長いエスカレーターとして知られるヒルサイドエスカレーター乗り口の麓、三角形の壁に大胆な龍が描かれています。けれど周りに誰もいない。とにかくこんなに活気のない香港は初めてで驚いているのに、忍び寄るコロナウイルスの足音に全く気づかず、すべての違和感を春節だからと勝手に納得していたのです。

中国系飲食店がほとんど閉まっている静かな繁華街を歩き、ようやくバーのような洒落た台湾料理店を見つけたので休憩。


おつまみは腸粉と揚げワンタン(どちらもHK$68)。
青島ビール小瓶がHK$58で高いな〜と思っていたら2本目は無料でした。
いい気分でホテルへ戻り、タクシーで香港啓徳クルーズターミナルへ。いよいよ10泊11日のクルーズ旅行が始まります♪
この時私が乗ったダイヤモンドプリンセス号から下船した香港人がコロナ感染者となり、横浜大黒ふ頭で2週間以上隔離されることになるとは…。
つづく*1HK$(香港ドル)=約14円
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